算数と「社説:デジタル時代の読解力」

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52915630T01C19A2SHF000/

ツイッターでは定期的に掛け算の順番が間違っていて×にされたことへの親の疑問が話題になる。先日は元教師が登場して、算数は日本語の理解が問われるものであり、順番の正しさはその証明だという理由で合理性を説いていたが、やはり多くの納得いってない人たちと同じように自分も納得いかない。

数学はある事象の抽象化でそれは世界共通であり、世界に通じる言語の習得に等しいという意見があったのだが、すごく腑に落ちた。数式が日本語の理解の表れであれば、まさに数学の役割の逆行ということになる。それは数学ではなくて日本語教育の分野で、世界共通の数学記号を用いる必要など全くないということである。

日本人の読解力が低下しているらしい。世界で15位というのが高いのか低いのかよくわからないが、これまでトップ5に入る水準だったものが2桁順位に落ち込んだのは残念に思う。

文章の理解そのものは良かったらしいが「情報が正しいかを評価したり、根拠を示して自分の考えを説明する問題」がいまいちだったそうだ。この試験、デジタル端末で実施して、その操作に慣れていないことも影響したらしい。

デジタルの世界も数学と同じで世界共通な部分が大きい。日本のデジタル文化はガラパゴスだったのはもう昔の話。iphoneの使い方が分かれば日本語仕様でなくてもどこになんの情報があるはわかる。世界と必要とされる基礎的な知識、技術、リテラシーの習得にもっと時間を費やすべきで、かける数とかけられる数を正しく記載した数式の日本語的な正しさ、なんてものにぐじぐじこだわってるべきではないと思うんですよね。

少なくとも数学、理工学、外国語は「日本語の理解度の確認」のために学習するべきでないと思う。